誰もが活躍する
農業の未来 The future of agriculture

　現在、日本の農業は、就農者の高齢化、後継者不足と市場の縮小といった課題に直面しています。岡山県は、白桃やマスカット等の高級果実の生産量が日本一。しかし、同様の課題を抱え、中山間地域の人口減少やそれに伴う地域社会の消滅が大きな課題となっています。この課題の解決に取り組むべく、岡山大学は岡山県をはじめとする地元自治体、県内外企業および農業団体等の連携機関とともに、「ダイバーシティ農業による地域イノベーション共創拠点」を提案し、文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構（JST）の「共創の場形成支援プログラム（COI-NEXT）」に2022年10月25日に採択されました。

ダイバーシティ農業とは、様々な事情やニーズを持った多様な新規就農者らが就農にあたって直面する課題を克服し、多様な形で就農できるようにするオーダーメイド型の農業です。本拠点では、デジタル・トランスフォーメーション（DX）を活用したスムーズな“暗黙知”の形式知化とその継承の円滑化、それを踏まえた技術的支援による従事者の技能向上や、身体・精神的に安心・満足して農業に従事できる就農者の安全・健康管理に取り組み、さまざまなタイプの就農者のWell-beingを達成します。また、多様な“儲かる”農業経営モデルを考え、農家の経営基盤を強化し、足腰が強く多様性に富んだ、活力あふれる地域社会の実現を目指します。